あなたは、人から電話番号を聞いたときに一度に覚えられますか?
私は残念ながら無理です…
心理学では人の覚えられる限界について研究がされていて、日常生活でも活用されています。
今回は、ミラーが提唱した「マジカルナンバー7±2」と「チャンク」について紹介します。
短期記憶で覚えられる限界の数
チャンクとは?

人が記憶をするときに覚えられる、情報のひとまとまりの単位を「チャンク」と言います。
例えば、犬という単語を英語で書くと「DOG」で、3文字のアルファベットですが、これは「1単語」なので「1チャンク」になります。
「D、O、C」というバラバラな文字を個別に覚えなければならないときは、3文字で「3チャンク」になります。
どちらも、3文字であることに変わりはありませんが、1つの単語として覚える方が記憶に残りやすいです。
単語よりも無関連なアルファベットを記憶する方が、記憶するときに負荷がかかってしまうため、チャンクの数が多いほど、記憶するのが難しくなります。
マジカルナンバー7±2

人が短期記憶(数秒から数十秒)をできる情報量は、7±2個(チャンク)であると考える説を、「マジカルナンバー7±2」と言います。
「マジカルナンバー7±2」は、ジョージ・ミラーによって提唱されました。
ミラーは、人が瞬時に記憶できるのは、7±2つまり5~9個(チャンク)であると実験から導き出しました。
しかし、2001年にネルソン・コーワンが、「人間は瞬間的に7±2も覚えられない」と主張しました。コーワンは「マジカルナンバー4±1」で、短期記憶の限界は3~5個(チャンク)であると結論づけました。
このことから、現在は「マジカルナンバー4±1」が有力な説となっています。
覚えるチャンクの内容と、記憶が得意な人と苦手な人がいるため、もちろんすべての人が100%の確率でどちらかの説に当てはまる訳ではありません。
マジカルナンバーの実験に挑戦!

マジカルナンバーについて興味が沸いたところで、簡単にできる実験に挑戦してみましょう。
まず、①を15秒間見て、数字を覚えてください。そして、画面を見ずに覚えた数字を言ってみてください。
②も同じように、15秒間で覚えて、画面を見ずに数字を言ってみてください。
③は①の数字を2つに分けたものなので、15秒間で覚えて、画面を見ずに数字を答えてみてください。
①はとても覚えづらかったのではないでしょうか?②は15秒でも比較的覚えやすかったと思います。そして、③は①と同じ数字でしたが、半分に分けたため、少し覚えやすいと感じたのではないでしょうか。
このように、チャンクが増えるほど、記憶することが難しくなるため、まとまりを作ってチャンクを減らすことで、スムーズに記憶をすることができるようになります。
マジカルナンバー7±2は、広く知られているため、Webデザインやビジネスにも応用されています。
また、郵便番号を決める際にマジカルナンバーが活用されたと言われています。電話番号や荷物の追跡番号も「」を使って区切られるので、覚えやすくなっていますよね。
チャンクを活用して覚える

数字だけではなく、文字もチャンクを活用して覚えると覚えやすいです。
「catturtlesheepeagle」という文字を見ると、19チャンクもあります。
しかし、「cat turtle sheep eagle」と分けることで、4チャンクと少なくなって、さらに動物の名前であると認識できるため、格段に覚えやすくなります。
まとまりを作ってチャンクをうまく活用することで、記憶できる量が増えることもありますので、何かを覚えるときには意識してみるとよいかもしれません。
