「吊り橋効果」という言葉を聞いたことはありますか?
心理学を詳しく知らない方でも、もしかするとテレビやYouTubeなどで聞いたことがあるかもしれません。
今回は、大学で学ぶ「吊り橋効果」の実験について紹介します。
吊り橋効果とは?
吊り橋効果の実験

吊り橋効果とは、「恐怖」や「不安」などでドキドキしているときに、一緒いる異性に好意を抱いて、恋愛感情だと誤って認識することで、ダットンとアロンが提唱しました。
吊り橋効果の実験が行われたのは、カナダの「キャピラノ吊り橋」と呼ばれる全長140m、高さ70mの吊り橋です。
キャピラノ吊り橋は検索すると画像が出てくるので、興味がある方は見ていただけると想像しやすいと思います。とても長く高いところに設置されているので、見ているだけでドキドキするような吊り橋です
ダットンとアロンの研究目的は、「男性が恐怖を感じているときに、恐怖を感じていない男性に比べて、出会った魅力的な女性がより魅力的に見えるのか」を検証することでした。
キャラピノ橋での実験の比較対象として、固定されている揺れない橋でも同じ実験が行われました。
【実験の簡単な手順】
橋を渡りきったところにインタビューを行う女性が待っています。橋を1人で渡ってきた18~35歳の男性に、学校の授業を行っているため、実験に協力をしてもらえないかと声を掛けます。
実験に参加した男性は、簡単なアンケートに答えたあとに、TAT(主題統覚検査)という物語を自由に作る心理検査をしました。
最後に女性が「実験について興味があるときには電話をしてください」と男性に伝えて、橋での実験は終了しました。
実験が終わったあとに、吊り橋と固定された橋のどちらが電話をかけてくる人が多いのか集計を行いました…。
結果は、固定された橋は12.5%、吊り橋は50.0%と電話してきた割合に差が見られました。
さらに、キャラピノ橋の実験に参加した男性は、TATの内容もセクシュアルな内容が多いという結果になりました。
TATの内容や電話をかけてきた人が多いという結果から、吊り橋を渡った男性の方が、固定されていた橋の男性と比べて、女性に対して好意を持つ割合が高いことが示されました。
吊り橋効果は、揺れる吊り橋を渡ることが怖くてドキドキしているのに、女性に好意を抱いたため胸の鼓動が早くなっていると勘違いしている状況です。このように、原因を取り違えて、本来の原因とは違うものと結び付けてしまうことを「錯誤帰属(誤帰属)」と言います。
初デートは遊園地が理想?

吊り橋効果を期待して、ジェットコースターやお化け屋敷がある遊園地でデートをするとよいという話を聞いたことがあるかもしれません。
「ドキドキしているときに異性に好意を持つ」ということが吊り橋効果であるため、男女ともにドキドキする状況を作り出せば、恋愛に発展する…と捉えることもできるかもしれませんね。
これは、人によってはもちろん該当することがあるかもしれませんが、ドキドキしてさえいれば、相手を好きになるとは言い切れませんよね…。
吊り橋効果の実験だけでは、好意がどれくらいの時間(期間)に渡って持続するのかが不明で、人の心理は「ドキドキ₌恋愛感情」という簡単なメカニズムではないことも想像に難くないため、これらの疑問点に突っ込む形でその後の研究が行われています。
あなたは、吊り橋効果についてどう思いましたか?
