ソーンダイクの問題箱の実験と試行錯誤学習

試行錯誤学習 ソーンダイク 問題箱 効果の法則

「オペラント条件づけ」は、スキナーが実験を行って提唱した理論ですが、スキナーが影響を受けたと思われる先駆的な実験があるのはご存じでしょうか?

今回は、ソーンダイクが行った問題箱の実験と、彼が提唱した試行錯誤学習と効果の法則について一緒に見ていきましょう。

ソーンダイクの試行錯誤学習

オペラント条件づけ

オペラント条件づけ ソーンダイク スキナー

イギリスの比較心理学者のロイド・モーガンは、犬が日常生活の中で課題に直面したとき、いろいろな行動をしているうちに、たまたま成功を引き当てて、失敗や成功を繰り返しながら学習している様子を観察しました。

モーガンは、このような行動を「偶然の成功を伴う試行錯誤学習」と呼びました。

これは、ソーンダイクの問題箱の実験(試行錯誤学習)の基盤になる考え方と言えるでしょう。

最初にオペラント条件づけを実験的に検討したのは、アメリカの教育心理学者のソーンダイクです。

オペラント条件づけとは、オペラント行動と呼ばれる自発的な行動に対して、快(報酬刺激)や不快(嫌悪刺激)を与えることによって、行動の出現頻度(増やす / 減らす)が変化する学習過程のことです。

ソーンダイクの「試行錯誤学習」と「効果の法則」は、オペラント条件づけの先駆的研究とされています。

その後、スキナーがねずみのレバー押しの実験を行って、スキナーはオペラント条件づけの理論を提唱しました。

問題箱の実験

試行錯誤学習 ソーンダイク 問題箱

試行錯誤学習とは、直面した問題に対して、いろいろな方法を試して成功と失敗を繰り返しながら、適切な解決策を探していく学習のことです。

問題解決をするためにはどうすればよいのか深く思考して、本質を導き出そうとすることは「洞察」と言いますが、試行錯誤学習は洞察とは異なる学習になります。

ソーンダイクは、問題箱という実験装置(約51×38×30㎝)で実験を行っていました。問題箱にはいくつかの種類がありますが、箱の中に入れられた動物が紐を引っ張ったり、ペダルを踏むなどの行動をすることで、扉が開いて外に出られる仕組みになっていました。

お腹を空かせた犬や猫、ニワトリを箱の中に入れて、外にはエサを置いておき、外に出るまでの時間を記録しました。

問題箱に入れられた猫の実験では、最初の頃は必死に外に出ようとして壁を引っ掻いたりして脱出しようとしましたが、外に出ることはできません。

動き回っているうちに、偶然、扉を開けるための紐がつけられたペダルを踏んで、外に出ることができました。猫が外に出たら再び箱に入れることを繰り返すと、猫は壁を引っ掻いたりなど無駄な行動をすることなく、短時間でペダルを踏んで扉を開けられるようになりました。

効果の法則

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ソーンダイクは、問題箱の実験で猫が外に出てくるまでの時間がどのように短くなっていくかを分析して、人を含むすべての動物の学習が試行錯誤学習に当てはまると考えました。

そして、満足(快)を得られる行動は繰り返しやすく、満足を得られない(不快)行動は繰り返されなくなっていくという「効果の法則」を提唱しました。

失敗した方法を何度も繰り返すよりも、成功した方法をやる方が直感的にもよい気がしますよね。

効果の法則は、エサである刺激(S)とペダルを踏むという反応(R)が結びつくことにより成立するとして、S-R連合学習(結合主義)によって成り立っています。

ソーンダイクが行った実験や効果の法則は、スキナーのオペラント条件づけの実験に発展してきます。

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