オペラント条件づけの「逃避学習と回避学習」 学習の二要因説について

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オペラント条件づけの「負の強化」には、逃避学習と回避学習があります。

今回は、逃避学習と回避学習はどのように違うのか、マウラーが提唱した「学習の二要因説」について、一緒に学んでいきましょう!

オペラント条件づけの負の強化と回避学習

オペラント条件づけの強化と弱化

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オペラント条件づけには、反応すると刺激が与えられる提示型と、反応すると刺激が除去される除去型があります。

強化は行動の出現頻度が増加すること、弱化(罰)は行動の出現頻度が減少することです。

負の強化は、行動をしたことにより嫌悪刺激が除去されて、結果として行動が増加することです。負の強化には、逃避学習と回避学習があります。

逃避学習と回避学習

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逃避学習

すでに呈示されている嫌悪刺激から逃げる・遠ざかる反応を「逃避 / 逃避反応」と呼びます。

そして、嫌悪刺激が呈示されてから逃避行動をするまでの時間を短くしていく過程を逃避学習と言います。

逃避学習は、嫌悪刺激の「呈示→逃避行動→嫌悪刺激の停止」という過程になっているため、オペラント条件づけの「負の強化」であると考えることができます。

回避学習

嫌悪刺激が呈示されることを予測して、嫌悪刺激を受けないように前もって逃げる・遠ざかる行動を「回避 / 回避行動」と呼びます。

嫌悪刺激が呈示される前に回避行動をするようになる過程を回避学習と言います。

回避学習の実験を行う過程では、嫌悪刺激を呈示する前に、これから嫌悪刺激が呈示されることを知らせる弁別刺激(音刺激や光刺激)が先に呈示されます。

回避学習の初期の段階では、「弁別刺激の呈示→嫌悪刺激の呈示→逃避行動→嫌悪刺激の停止」という過程になっていますが、回避学習が進むにつれて弁別刺激の呈示のみで回避行動をするようになります。

回避行動ができるようになることは、回避学習や回避条件づけと呼ばれていて、能動的回避受動的回避に分けられます。

能動的回避

能動的回避は、シャトルボックスという2つの部屋があるボックスを使って実験が行われます。シャトルボックスは、自由に移動ができるようになっていて、床から電気ショックを与えられる仕組みになっています。

シャトルボックスに入れられた動物が、2つの部屋のうち一方で動かずにじっとしていると、弁別刺激(音刺激や光刺激)のあと、電気ショックが与えられます。もう1つの部屋に移動すると弁別刺激と電気ショックは与えられず、一定の時間が経過してから、弁別刺激と電気ショックが呈示されます。

このように、電気ショックが来ることを知らせる音刺激や光刺激などの信号刺激を呈示する方法を「信号つき回避」と言います。

学習初期の段階では、電気ショックを受けてから隣の部屋に移動するという逃避行動をしていますが、学習が進むと弁別刺激が呈示されるとすぐに隣の部屋に移動して、電気ショックを回避するようになります。

シャトルボックス以外でも、レバー押しや輪回しを用いた回避学習の実験も行われていて、動物が積極的に行動することで嫌悪刺激を回避することが能動的回避の特徴です。

補足:自由オペラント型回避

「信号つき回避」のような信号刺激ではなく、一定の時間が経過したタイミングで電気ショックが呈示される方法を「自由オペラント型回避」、または考案者の名前から「シドマン型回避」と言います。

例えば、シャトルボックスに入れられた動物は、何もしないと5秒ごとに電気ショックが呈示されますが、部屋を移動するなどの特定の行動をすることよって、電気ショックの呈示を30秒先送りできるようになっているとします。最初、動物は電気ショックを受けますが、学習が進むと電気ショックが来ることを予測して、電気ショックを回避するために部屋を移動するようになります。

信号つき回避や自由オペラント型回避のように、どのような刺激状況で嫌悪刺激を呈示するかを定めたものを、「回避スケジュール」と言います。

受動的回避

受動的学習は、動物が動かないことによって嫌悪刺激を避けるようになる学習です。

ラットを用いた実験では、照明がある明るい部屋に入れられたラットが、暗い部屋に移動することで電気ショックが呈示されるという設定になっていました。この実験では、部屋を移動するのではなく、明るい部屋に居続けることで、電気ショックを回避することができます。

回避学習は、嫌悪刺激が呈示されなくなってからも行動が消去されません

学習の二要因説

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回避学習は、嫌悪刺激が呈示されなくなっても行動が消去されないことが特徴です。ですが、ここで気になることがあります。

嫌悪刺激の呈示がないのであれば、その行動を続ける必要はないのに、どうして消去されないのでしょうか…?

マウラーは、回避行動の学習には古典的条件づけとオペラント条件づけの両方が必要だと考えて、「学習の二要因説」を提唱しました。古典的条件づけで恐怖を学習して、オペラント条件づけで恐怖を終わらせようとすることを、ねずみの回避学習で発見しました。

例えば、シャトルボックスの赤い部屋に動物を入れて、しばらくすると電気ショックを与えますが、動物が隣の青い部屋に移動すれば電気ショックを回避できるとします。これを繰り返すと、動物は赤い部屋に入れられただけで、電気ショックを受ける前に逃げるようになります。

一度、回避学習が成立すると、電気ショックを与えられなくなっても青い部屋に移動する行動を続けます。

マウラーは、古典的条件づけの電気ショックと赤い部屋の対呈示により、赤い部屋に対して恐怖反応が引き起こされると考えました。そして、赤い部屋から逃げる回避行動によって恐怖は低減されるため、回避行動は消去されず、強化され続けるのだと結論づけました。

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