あなたは過去に起こったことの中で、当時の状況がはっきりとリアルに思い浮かぶ出来事はありますか?
自分にとって衝撃的だった出来事や重大なニュースは、とても印象的でずっと記憶に残っているものがあるかもしれませんね。
今回は、時間が経っても鮮明に思い出すことができるフラッシュバルブ記憶について紹介していきます!
フラッシュバルブ記憶
フラッシュバルブ記憶とは?

フラッシュバルブ記憶(閃光記憶)とは、とても驚くような出来事や、身の危険に関わる衝撃的なことが起こったとき、または感情的に動揺するようなニュースを初めて聞いたときの状況が、まるでフラッシュを焚いて撮影した写真のように、はっきりとリアルに思い出せるという記憶です。
出来事から長い時間が経過しても、そのとき自分がどこにいたのか、何をしていたのか、誰から出来事を知らされたのか、知った後にどうしたのか、どのような気持ちだったのかといった当時の状況を思い出すことができます。
例えば、「東日本大震災の発生時に、誰とどこにいて何をしていたか」について、当時の状況をとても鮮明に思い出せることなどが挙げられます。
フラッシュバルブ記憶という名称は、1977年にブラウンとクリックの論文で使用されました。
フラッシュバルブ記憶のメカニズム
フラッシュバルブ記憶は、ほかの記憶とは異なる神経生理学的なメカニズムである「ナウ・プリント!」によって想起するという説があります。
しかし、フラッシュバルブ記憶は特殊なメカニズムによって起こるものではないという考え方もあります。
重大な出来事は繰り返し話題になったり、ニュースで報道されることが多いため、「リハーサル」を受ける機会が多くなることで、記憶の鮮明度が高くなるという説もあります。
フラッシュバルブ記憶は正しい?

心理学者のウルリック・ナイサーは、1986年のチャレンジャー号爆発事故について、強烈なショックを受けた出来事の記憶が、時間が経過するにつれてどのように変化するのかを調査しました。
事故の翌日に「爆発事故をどこで、何をしていて、誰から聞いたか」を記録して、2年半後に再調査を行いました。
すると、事故が発生した翌日には「テレビでニュースの報道を見た」と回答していたのに対して、2年半が経過したときには「友人に聞いて事故を知った」というように、記憶している内容が変わってしまう人が多くいたそうです。
しかも実験参加者は、記憶が正確ではないにも関わらず、「事故が起こった当時の状況」を鮮明に覚えていると強く確信していました。
鮮明に覚えていると強い自信がある記憶であったとしても、時間の経過とともに記憶が歪んでしまったり忘れてしまうこともあるため、フラッシュバルブ記憶の内容が必ずしも正しいわけではないことがこの調査で示されました。
